これはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた東方の三賢王の礼拝の絵(1481)
今年のレジェス マゴス=三賢王のパレードは自宅のテラスからの見物する。
バルセロナのレジェスマゴスは東方から船に乗ってやって来るが、私の住むサンクガットの街には、毎年ヘリコプターで乗り込んでくる。近年、バルセロナからたくさんの子連れのファミリーが移り住んできていて、子供達の多い街となりこの日は大人も一緒になって大いに盛り上がる。
バルセロナみたいにショーアップされてなく、先頭はいなたく農耕用のトラクターで曳きながら楽団の乗った車が賑やかなデキシージャズの音楽を奏でながら過ぎていく。
今回初めてスペインでも子供達に大人気のドラえもんが登場。頭には竹コプターも付いている!
カタルーニャの伝統的な赤い帽子を被ったスモック姿の保育園の園児たちの乗った台車。先生と一緒に飴を沿道の観衆に向かってばら撒く。やはりスペインでも人気の日本のアニメ『クレヨン伸ちゃん』の一コマのよう。
カタルーニャの旗を立てた赤と青のバルサファンの車。
今年はショートケーキ風のお菓子の山車に乗る三賢人。ここまでくると子供達の興奮の最高潮に達する。次の日の朝のレジェスマゴスからのプレゼントに期待が膨らむ。
これで2010〜2011年にかけてのスペインの長いクリスマスが終わる。
松の内が終わった昨日8日、玄関扉の門松を外し3匹の愛犬を連れ森へ行く。
そして森の奥にあるこの古いレンガの橋の上から流す。
きれいに青空が広がっていた。左がモンセラ、右がサンリョレンスの山。眼下にはサンクガットの街。
この2つの山はスペインの守護聖人そのものということに気が付いた。サンリョレンスはカタラン語で、スペイン語ではサンロレンソとなる。聖杯をスペインにもたらした聖ロレンソと黒いマリア様のいるモンセラは陰と陽のペアになっている。この絆は深そうだ。
レオナルド・ダ・ヴィンチも先祖は東ローマ帝国(ビザンツ)から南フランスへ渡って来たカタリ派で、13世紀の中頃、キリスト教の異端として弾圧を受け、現在のイタリアのトスカーナの方へ逃げ延びたファミリーという説が最近本になった。
その本のプロモーションビデオを見ると、ダ・ヴィンチは1481~83年に親戚にいるバルセロナに来て、モンセラに行ったことになっている。モナリザは黒いマリア様=モレネッタに影響されて描かれたものとする仮説まで作り出している。そこではサンクガットのカテドラルまで登場し、当時錬金術師で有名な所であったという解説までされているので驚いた。あの預言者で有名なノストラダムスも、バルセロナ王の領地であった南仏のモンペリエ大学で医学博士号を取り、1543年から10年程放浪し、特にバルセロナとシシリアを好んでいたとあるので、15,6世紀ルネサンス期、この辺りは錬金術の中心地だったらしい。
これはダ・ヴィンチによる岩窟の聖母(1483−86)
この本の説によると背景に描かれている尖がった山々はモンセラになっている。ということは、この岩窟は
イグナシ・ロヨラの聖窟の場所???
岩窟にロヨラが籠って『霊操』を書いたのは1522年とあるから、もしかしたらこのダ・ヴィンチの絵を見ていたのかも?
これって新たなダ・ヴィンチコード!!!
なんてと新年からどんどん妄想が広がってしまった。