バルセロナ建築漫遊記

バルセロナからの気ままな発信です。
<< カタルーニャの近代工業遺産 ―田園都市構想モデルのコロニア・グエル― | main | カワイイ恋のキューピッドはルネサンス建築のシンボル >>
本当にサグラダファミリアはガウディの没後100年2026に完成する
本当にサグラダファミリアはガウディの没後100年2026に完成することを 昨日のカタルーニャ建築家協会のサグラダファミリア見学会で実感することができた。



主任建築家ジョルディ氏の4時間に及ぶ現在建設中の具体的な説明で完成の全体像が把握できた。

『未完の建築』と言われたサグラダファミリアが後15年で完成し、その歴史的瞬間に立ち会うことができることに今から期待が膨らむ。



地上100m、本堂屋上からの素晴らしい眺め。

向こう地中海の門の如く立っているのが92年バルセロナオリンピック当時に建設された元そごうの入っていたツインタワー。左、砲弾を立てたようなセクシーな形をした建物はサグラダファミリアの塔をモチーフとしてデザインされたジャン・ヌーベルのアグバルタワー。高層ビルもサグラダファミリア完成時の最高高さ170mより低く抑えられている。
最近、完成したドバイの1000mを超える超高層だけを売り物にする砂上の楼閣とはまったく異なる考え方である。

バルセロナの都市計画は150年前に計画された土木技師セルダのマスタープランを諦めないでオリンピック以降、この20年で着実に実行してきている。
その成果がここからの美しい街の眺めとなっている。

将来もこのサグラダ ファミリアの170mをバルセロナ街の最高高さとすることは守り続けられるであろう。

ガウディは天才建築家であるばかりでなく、優れた偉大な都市計画家でもあったのだ。



足場を通してフォスターのティビダボのテレコムタワーを望む。
100mの高さまで組み上げられた足場。
この足場を使い屋上まで上がる。普通の建築現場にはないかなりスリリングな体験であったが、この眺めを見たら怖さが一瞬にして喜びに変わった。





現在建設中の中央交差部100mの天窓中央に大き目のが一個、12個が2重に外側円周上に付いている。円天窓は双曲放物面体状に天井に嵌め込まれる。柱部分には大量の鉄筋が入っているが、ボールトの曲面は薄いレンガを張り上げたカタランボールトでそれをそのまま捨て型枠とするガウディ本来の建設方法を踏襲している。

この上にさらに70mの高さの最大の170mのキリストの塔が建ち上がる。
正面に見える4本の塔はガウディが生前に建てたご生誕の門。





中心にある大きい円天窓。手前柱の外側の円周上に小さめのが12個付く。



中央交差部の柱は4福音書使徒マタイ、ルカ、マルコ、ヨハネの直径2mの4本の大きな柱でできていて、天井部で狭まって最後はこのように4本の柱に分かれ天井ボールト部分を支え閉じられている。柱頭部からドーム天井部分は神の御光を幾何学的デザインしていると思われるが、柱を体とすると天使が翼を広げているようにも思える。有名なカタルューニャロマネスクのタウィの円天井の宗教画には、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネのイコン、人、ライオン、牛、鷲に翼があるので、それをイメージしたのであろうか。

その頂点には写真のように天窓が開けられ堂内に光=神が降り注ぐ。

これがガウディの考えた究極のピラミッド状のシンボリア=ピラミダールであると考える。
ガウディが創りたかった教会=神の家である。



中央交差部、キリストの塔の模型。現在建設中の現場と比べる(上部建設写真参照)とかなり変更が加えられていることが分かる。創りながらフィードバックを繰り返し『真実(レアル)の形(フォルム)』を建築化して行っていることがわかる。

ガウディの書き残した数少ない図面と模型を元にしてここまでレアルに建ち上げた現場スタッフの熱くて濃い純粋なエネルギーに本当にガウディを継ぐという遺志を感じる。

ガウディの求めた空間が死後100年を前にして今ここに出来つつある。




中央交差部に高く積み上げられた足場。



中央交差部天井付近から正面玄関グロリアスを見る。



正面玄関グロリアスの御死去の門を担当した彫刻家スビラックによる門扉。
50ヶ国語で文字が張り込まれている。
下から5段目のAIGの文字が磨かれ金色に光っている。
AはAntoni GはGaudiを意味していると思われる。

この部分がサグラダファミリア正面玄関門扉の取っ手となる重要な所だ。



心配されているAVE高速鉄道の工事がこの正面玄関扉の前マヨルカ通りで進んでいる。
50cmごとに20mの杭を打ち込み、さらに膨大な量のコンクリートを通りに重石として流し込み打ち込んだ所である。

この地下40mの所のトンネルを掘る前に、サグラダファミリア建物全体を鉄筋コンクリートで固めて繋ぎトンネル工事で生じる振動を最小限にして倒壊を防いでいるように思われる。
工事が決定し行われている以上、サグラダファミリア側の最大の防衛作戦である。

あとは2026年無事に完成してくれることを願うばかりである。

| u1arc | ガウディ | 15:46 | comments(0) | - | -









     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< August 2014 >>

このページの先頭へ