バルセロナから北西50キロ地点に、『黒いマリア様』で有名なカタルーニャの聖地モンセラットがあることは以前このコラムで紹介した。http://www.u1architects.com/cgi/su3_diary
先日、春の陽気に誘われモンセラをハイキングした。モンセラとは日本語に訳すとノコギリ山なので、山頂部はボコボコとした奇岩が連なってできている。そして東西方向に長く伸びているので見る位置によってかなり姿を変える。修道院のあるところとは反対側の、南側麓にあるBruc村からの眺めが一番モンセラらしい眺めといわれる。今回はここから登りはじめた。しばらく上っていくと左端の岩に三角形の穴が開いている。ガウディのサグラダ ファミリアの塔群は、このモンセラの奇岩群から着想を得たとも言われている。この聖地のためにこの特異な地形を利用して壮大なプロジェクトを計画したが実現はしていない。その一つにこの三角形の穴に鐘を吊るし、カタルーニャ中に響き渡せるという想像を絶するランドスケープ建築があったのを思い出した。だんだんとその岩に近づいていくと、駱駝の姿に見えてきて、さらに近づくと迫力あるゴジラの顔になり、さらに近づくと幻のポケモン、ミューに見えてくるのを今回大発見した。
ガウディ同様、私もモンセラの奇岩群には想像力をかきたてられた。