バルセロナ建築漫遊記

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ガウディの世界文化遺産 コロニアグエル地下聖堂の改築


コロニアグエル地下聖堂は、バルセロナ中心から西へ15キロ程行った郊外の丘陵地にある。20世紀の初めにイギリスの田園都市構想の影響を受け、カタルーニャには繊維工場コロニーが各地に造られた。ガウディのクライアントであったエスビオ・グエル伯爵もこの地に繊維工場と従業員の為の住宅、学校、集会所、教会施設の工場村の計画を依頼したのである。そのグエル家は18世紀にアフリカで奴隷商人として財を成して成功したらしい。工場、住宅群は、レンガ積みでガウディの弟子たち(ルビオとベレンゲール)がデザインしたが、教会はガウディ自身によるもので、この教会での逆さづり実験により、あのガウディのカテナリー曲線の建築構造を生み出したのである。
しかし、第一次世界大戦の影響で地下聖堂の部分が出来たところで工事ストップし、長い間謎の地下聖堂としてそのまま放っておかれていた。
有機的でのびのびしたと言う表現がぴったりの建築で、一番ガウディらしいので気に入っていたものである。ところが2002年のガウディ生誕150年のガウディイヤーに合わせ、修復建築家の独断的な判断で、建物の修復以上の改築をして1908−2002 アーメンという石碑を建て、封印してしまったのが残念である。コロニアルグエルを改築した建築家は、バルセロナ工科大学(UPC)のホセ・ルイス・ゴンザレス教授(下の写真白衣の人。白衣は権威の象徴とされているが建築家が皆の前で着ているのは違和感がある。)であるが、現在、裁判に訴えられているという。

ガウディの建築に関わる人たちは、自分の野心を抑え、人類の文化遺産を本当の姿に残すことをもっと認識する必要があるのではないかと思う。
| u1arc | ガウディ | 17:35 | comments(0) | trackbacks(0) | -









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