バルセロナ建築漫遊記

バルセロナからの気ままな発信です。
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サグラダ・ファミリアご受難の門 市民の怒り 秘数は33



私の住むバルセロナ郊外の町では、先週頃から店も閉まりだした。ヨーロッパは夏のバカンスモードに入り、街はまったりとした時間が流れている。
しかし、世界中どこを捜しても夏のバカンス期に選挙はないだろう。日本では選挙の日程を一週間遅らせ,投票率を60%以下に成功したのにかかわらず、自民歴史的惨敗の結果となった。この悪代官様風のあざとい目論見も見事に外れ、本人は落選し、久しぶりに胸のすく思いをしたのは私だけであろうか?『姫のトラ退治伝説』として後世まで語り継がれるかもしれない。
また、バルセロナの市街地では先週、変電所が火災となり、サグラダ・ファミリア地区は3日間停電という大変な事態となった。今もその復旧工事が行われていて、大型の仮設電気のジェネレーターが道路に多数置かれ、騒音と排気ガスを撒き散らしている。生活を奪われた市民の怒りは続いている。その間サグラダ・ファミリアの工事はストップし、真下に高速鉄道AVEを通す市の強引なやり方に警告を発するような象徴的な出来事である。
悪い政治のしわ寄せは、必ず国民、市民の方に付けが回ってくる。その被害を直接被った人間の真の怒りこそが歴史を変えて来たように思える。

今まで市の開発局の主導でやってきたが、サグラダ・ファミリア建設委員会がトンネル工事中止の裁判手続きを行い、市民が街頭デモ、サグラダ・ファミリア倒壊シミュレーションをインターネットで流すなどその勢いはますます激しさを増して来ている。そして、カタルーニャ州の法律で、AVEをスペイン最大の観光文化モニュメントであるサグラダ・ファミリアの地下に通すのは禁止されていると都市計画の法律の権威が今頃になって言い始めた。これを受け、ようやく第二政党のCIUはその計画に待ったをかけることとなった。今はバカンスに入ったため休戦状態であるが、休み明けからこの問題が本格化しそうである。2009年末の開通を目指してやってきたが、それが現時点で4年遅れとなり、もしかするとトンネル工事そのものが中止の可能性も出てきた。
あくまでも私見であるが、サグラダ・ファミリアの真下を通す工事は西の終着駅サンツを結ぶには最短距離で一番妥当な案に思われるが、あくまでもサグラダ・ファミリア建築の特異性を考えているようには思われない。技術的にはトンネルを40mもの深いところまで掘り進め、AVEの通過振動を抑えることは可能と思われるが、その建設工事に伴う振動が一番心配される。その振動によって、80年程前にガウディによって建てられた、一番重要な御生誕の門の石積みの塔の倒壊が予想される。それでもトンネル工事強行となると、現在工事現場内を観光客に8ユーロもの金を取ってみせているが、かなり危険であるのでその安全上、入場制限をしなければならないだろう。年間260万人以上の人が訪れるスペイン最大の観光スポットであるので、その損失たるや大変なものがある。
スペインの文化遺産であるだけでなく、最大の観光資源であることを考えると、今までの計画を変更し、新しいルートにするしかないように思われる。急がば回れである。バルセロナ市当局には勇気ある撤退決断を期待する。
写真は、ご受難の門(puerta de pasion)で、ガウディの造った東の御生誕の門(puerta de nacimiento)に向かい合って、西側にガウディの死後造られた。ガウディの造った御生誕の門の塔に比べると、歪んだ感じがするのでやはりガウディが造らないとねとガウディ好きの人はよく言うが、もともとご受難の門は楕円のプランの塔としてガウディが計画したものである。ご受難の門の彫刻は、全てスビラック氏に任され、昨年ようやく完成した。ガウディの残したのはこの一枚のデッサンだけだったので、氏は、キリストご受難を新約聖書を深く読み込み、それを見事にそれぞれの彫刻にインタープレットしガウディの建築と融合した。その中にユダの接吻のシーンが入口左(写真下参照)にある。MC14.45は四福音書のマルコ福音書14章45とあるので、裏切りのユダがキリストに接吻のシーンであることがわかる。その壁に4X4=16のマスにランダムに書かれた数字が気になる。
           1 14 14 4
           11 7 6 9
           8 10 10 5
           13 2 3 15   

そして横の列を足してみると4列とも33、縦の列も全て33、斜めの列も33、サグラダ・ファミリアご受難の門の秘数は33である。33はキリストの死んだ年なのでその数を表しているように思われる。

入口の柱の上の部分には二つの正三角形が上を凸と下を凹に掘り込まれているが、これは父と子と聖霊の三位一体を表したものであろうか。
正三角形、3.4.5のエジブト三角形、サグラダ・ファミリアの33といい、3がカタルーニャのマジックナンバーであることは間違いない。
| u1arc | ガウディ | 01:08 | comments(0) | trackbacks(0) | -









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