バルセロナ建築漫遊記

バルセロナからの気ままな発信です。
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バイス三兄弟セルフビルトプロジェクト22 牛の目窓から卵窓へ
先週、春の陽気の中、バイス三兄弟の現場へ行った。
このところの経済危機のあおりを受けて、長男のジョルディはバルセロナへ重機のオペレーターとして出稼ぎに行くことになった。そして、次男のジョセップが一人で工事をすることになったので、またスローなペースになった。そこが、融通の利くセルフビルドの良い所でもあるが、こちらとしてはそのスローな工事に付き合うことになる。



牛の目窓(ojo de buey)の人造石枠の詳細。この窓を覗くと南前庭のプールの為に掘られた穴が見える。
牛の目よりもかわいい卵の形に近いので、これからは卵窓(huevo)と呼ぶことにする。



屋上部分から卵窓の眺め。パラペット上部の押さえはこの卵窓から、放射されるようなイメージでコロナ(冠)状にこの白い人造石で回すアイディアが出てきた。分かるかな?このイメージ?



坪庭パティオ上部の天窓と卵窓のトップサイドライトで、光がいっぱいのボールト屋根内部、サロン・食堂。



外壁は、腰の部分に屋根材に使われるピサーラと呼ばれる黒い玄昌石をモルタルで貼って廻す。凹部に入り込んだ所には緑がかった自然石で壁一面に貼るというコントラストを付けデザインすることにする。
目地のが開口部と3cm程ずれてしまうので、INOXの目地を入れて調整し、それもついでに2本のINOXの水平ラインとしてデザインすることにした。アクセス部凸に出た部分も、同じ素材の緑がかった自然石を貼ることにより、凹にへこんだ部分が凸に出てきたという当初の建築フォルムのコンセプトが表現でき、面白いアイディアが出てきた。こういったディテールのアイディアは、現場で工事人、建築技師との話し合いの中から、建設の合理性の追求の結果、自然と湧き上がって来たものなので、建築デザイナーのエゴによるデザインの為のデザイン、スタイリストのデザインとは区別される。
グランカスカダのカーサ4のように、スタイリストによる金をかけたデザインの為のデザインは、パッと見はいいが、すぐ流行遅れとなり、退屈になり飽きてしまうであろう。
やはり、合理性追求の末に出てきたデザインこそが、本当のレアル(real)な建築デザインと言えるのではないかと思う。
| u1arc | バイスの三兄弟セルフビルトプロジェクト  | 01:57 | comments(0) | trackbacks(0) | -









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