バルセロナ建築漫遊記

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グランカスカダ最期の格闘 2                 『画龍点睛の鯉魚石』
『これが未来の龍頭』の鯉魚石。先日、テラサで見立てきた物だ。グランカスカダの最期を司るいわゆる画龍点睛と呼べるものである。いい面構えをしている。



しかし、クレーンを使ってここまで来るのに何度も暴れて落ち、手こずった大物である。中南米人の職人は、この手の仕事は初めてなので、丸い大石になかなか帯が架からず、うまく吊り上げられない。「アンカーを大石に打ち込んで持ち上げよう。」と言うが、「それでは石に傷が付くからダメ。」と言うと、「中国人のやり方には付いていけない。」とかなり神経質になってご機嫌斜めである。彼らにとっては、中国人も日本人も同じ人種で、訳が分からない時に、『あいつは中国語を話す。』と言う。その時に、この手の作業に少し慣れたモロッコ人の庭職人がこういう風に帯をかけたらどうかと助言をしてくれる。
とにかくやるしかない。今度は落ちることなく無事に滝壷まで下ろすことが出来た。やれやれである。

あまり経験を積んでいない職人との真剣勝負で、最期まで気が抜けない。



大石だと思って滝壺まで降ろしてみると、このグランカスカダには少しショートである。しかし、その大石は力持ちの職人4人がかりでもこれ以上は動かせない。水の落ち方を変えてでも、この石の先端の部分に水を落とすしかない。とにかく、降ろした位置に大石を設置することにする。

一回目のテストでは、滝筋が大石の先端中央から少し右にずれた。



また、大石先端中央の上の部分の滝面を少し彫り込む。そして今日の試験となった。



落下した水は鯉魚石の中央で綺麗に分かれて落ちた!
今にも瀧を登って天に行くかのような雄雄しい姿である。

全ての想いが込められたグランカスカダが完成した。


後は少し涼しくなる9月を待って、植栽とカーサ5の眺望楼を設置して、8年越しのグランカスカダの本当の完成を迎える。

植栽の緑とランの咲くグランがスカダの姿を想像すると、美しいだろうなと完成が待ち遠しい。



もうここまで来ると、いわゆる建築家の仕事を飛び越え、重力のある大地を相手にする『アースアーティスト』の仕事という感じである。

| u1arc | グランカスカダ | 09:31 | comments(0) | trackbacks(0) | -









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