バルセロナ建築漫遊記

バルセロナからの気ままな発信です。
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マイヤーのバルセロナコンテンポラリ−アート美術館=MACBA
先週はリチャード・マイヤーのバルセロナコンテンポラリ−アート美術館で写真展のオープニングがあり行ってきた。

招待状なしでは入れるとあってたくさんの人が詰めかけ、入口でガードマンが入場制限をしていた。

本当は、左の建物で行われているカタルーニャの建築家ジョセップ・ジナスの展覧会のオープニングに来たのであるが、右側のモダンなMACBAの夜景が綺麗だったので思わずそちらの方へ引き込まれてしまったのである。

この建物はバルセロナオリンピックに合し92年に建てられたが、今まで昼間のMACBAはあまり魅力を感じることはなかった。それはバルセロナの旧市街の古い石積みの建物に囲まれたなかで、外壁の白パネル張りのMACBAは場違いな感じで浮いているように見えたからだ。今回、夕闇の中で4階まで吹き抜けの斜路が大きなライトボックスの如く光輝いているその姿は、人をひきつける物を持っていた。遠目夜目ではない、マイヤーのそのピュアな建築的精神性に思わず足が向いてしまったのかもしれない。





廊下は梁部分を除きガラスプロックが敷き詰めてある。昼には気が付かなかったが、下からガラスブロックを通し光が入ってきて浮遊感を感じる。



廊下を見上げると、歩いている人のシルエットが見える。
マイヤーはこの美術館で建築が浮遊感がでるまで、内も外も徹底的に軽さを狙ったのだという意図がわかる。さすがに偉大な建築家の目指す意志の高さは並々ならぬと再認識させられた。





1850年以降の2000枚の写真が展示されていたが、その中にまだヴィオレ・ル・デュクの改修前のフランス、カルカソンヌ城の写真を見つける。屋根は無く、城壁だけの荒々しい廃墟の姿である。



今は石スレート葺きの尖がり屋根が聳え立ち、いかにもフランスのお城といった感じになっている。しかし、歴史家の立場からすると、この南フランス地区のお城はスレート葺きではなく、傾斜の緩い赤瓦葺きであったとし、デュクは正確に修復していないと評判が悪く、歴史的建造物の破壊者と言う歴史学者もいる。
しかし、当時のカルカソンヌ城の廃墟の状況、それを実測し図面に起こし、そしてそのあるべき建築フォルムを推論し、様々な要素、条件をクリアーしながら合理的な修復計画を行ったデュクの改修方法は評価されるべきであると思う。

そして現在このように改修され、世界各地からこのお城を見にたくさんの観光客が訪れるほどになったのだから。

ガウディも若い頃、このカルカソンヌ城を見学に訪れ、デュクの改修方法を学んでいる。あまり念入りに見て回るので、住民たちはガウディを改修の建築家だと思い、手厚くもてなしたというエピソードが伝わっている。

ガウディもヴィオレ・ル・デュクを学んで大きくなっているのである。
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